(「ルールとパワー」2 の続き。探求者が子どもの頃に、ある男の子に言ったことで相手を傷つけてしまった経験から、自分は危険で、「ルール」に押し込めておかないといけない存在だと思うようになった、という流れ。クリスの提案により、まだ「ルール」に押し込められる前の女の子としての自分になり、そのエネルギーを感じてみている・・)
クリス(以下 ク):記憶では、今 何歳ですか?
探求者(以下 探):小学校5-6年生くらい。
ク:小学校5-6年生の頃のあなたとして、今の自分の顎を感じてください。その眼で、そのエネルギーで、周りを見てみてください。
探:(目を開こうとして、手で遮る)いや、危ないって!これ、よく怒られたんだから・・。そんな目で人を見るなって・・お母さんに怒られたんだから・・。(眉をしかめて、俯く)
ク:そういう風に見たら危険だったんですね。でも、今この時間は、そのルールを少しとってみます。大丈夫ですか?感じているものを、そのまま感じてみます。
探:・・・。(目をつぶったまま、眉をしかめる)
ク:何か、お母さんに言いたいことはありますか?
探:・・・。(首をかしげる)
ク:(探求者として)「このことで、あなた(母親)は私にこう言った」
探:(母親に)「あなたの目は怖い」って、あなたは私に言った。
ク:・・・(笑)ごめんなさい、私も日本でよく言われるので・・。
探:(笑)
ク:もし、それが本当だったらどうなんですか?自分の目が人にとって、怖かったら?
探:目つきが悪い・・どうかな・・。(首を回して考え始める)
ク:その、叱られる前のエネルギーにできる限り戻ってみてください。(立ち上がって)ちょっとその女の子に戻って、立ってみてもらっていいですか?
探:(一緒に立ち上がる)
ク:その女の子が、その目で見るとどうですか?彼女には、顎もあります。顎が前に出てきていますね。あなたと一緒に、ちょっと前に出てもいいですか?それで歩いたら、どんな感じがしますか?今は人がいないので、人のことを気にする必要がないとしたら?
探:なんか、ちょっとためらってる感じがする・・。(顔を手で覆う)
ク:そうですね。叱られる前のところに戻ってみてください。からかいたい、というエネルギーが出てきていた・・。(探求者のお腹に触れる)そのどこに、あなたはいますか?
探:(しばらく目をつぶってからだを感じている)う〜ん・・・。(体を上下に揺さぶる)背中に力を感じてる。この辺(胸のあたり)に 親しみがある。
ク:背中には力。胸には親しみを感じる。
探:・・・・こうやって男の子を、どついた・・。(肘で、隣にいる男の子をつつくような動き。笑う)
ク:それを感じてみて。(つついている方向に移動して、背中で肘を受ける)私は泣かないから、大丈夫。
探:狭いんだよ・・(クリスを肘で押しながら)狭いんだよ・・!!・・・あ〜〜〜!!!もう嫌だ!(押すのをやめる)こんな自分が嫌だ・・!!(涙ぐむ)
ク:これが好きじゃないとしたら、何か好きな部分はあるということですか?・・・その目で私を見てみて。
探:(クリスを見る)パワーを感じてるのは、好き。(嬉しそうに、体を上下に揺さぶる)
ク:(同じように揺さぶる)
探:これだけでいたら別に・・うん・・・。(揺らし続ける)すごい、熱を背中に感じています・・・。(上着を脱ぐ)
ク:若い時の女の子を、この辺にまだもっていますね。(探求者のお腹を示す)
探:(頷く)
ク:そしてそれが出てきたときに、相手や周りには、問題があった。自分以外の誰か外側の存在が、問題を感じていた・・。それも大切かもしれませんが、それだけが重要ではないんです。(探求者の背中に触れる)あの人たちは問題があったかもしれませんが、今は、自分のあるがままを、ただ感じられますか?
探:(右腕を振り下ろし始める)すごい、力がある(笑)
ク:ちょっとスペースをとってもらえますか?(部屋の端から、中央に移動する)
探:(腕を振りながら、一緒に移動する)これ、投げたいんですけど・・いいですか?(床にあったティッシュを手に取る)
ク:もちろん、投げてみて。
探:ふん!!!(ティッシュを床に叩きつける)うーーーー・・!!(悶えるような動き)あははは・・・!!(笑いながら、しばらく飛び跳ねる)
ク:(笑)続けて・・!今は、自分を箱の中に入れなくていいから。
探:(ティッシュを拾って直そうとする)
ク:直さなくていいから・・。
探:うりゃーーー!!!(もう一度床に叩きつける)はあ・・・。(少し落ち着いて、呼吸。またティッシュの上に飛び乗って何度も跳ねる)楽しい・・・!!(笑いながら飛び跳ねる)はあ、はあーーー・・・。(荒く呼吸して、脱力し、床に寝転ぶ。周りを見て)恥ずかしい・・・。(最初の座椅子に戻ろうとする)
ク:今、自分の中を通っている力を感じてください。血も通っているし・・。自分の力に、こんにちは、と言ってください。
探:(座ったまま、湧き上がるエネルギーを感じるように、体を前後に揺らす)はあー・・・・。(腕を振る)
ク:頭で分からなくていいので、ただ、出てくるままに任せます。目はどう?自分の目にも力を与えます。その力を、呼吸として出すこともできます。
探:はあー・・・(呼吸。目を開いて、全体を見る)なんか、目を開くと、力がちょっと薄れていく感じ・・。
ク:薄れていく・・。実際何が起きているかを確認してみてください。
探:目を開くと、エネルギーが体の中に戻っていく感じ。(手で、エネルギーが体に入っていく動き)
ク:自然に流れるように戻るのか、それとも自分で引っ込めている感じですか?
探:今は無理してない・・。
ク:自然に任せておくと、力がどうなるのかを見つけていきます。
探:・・・・。
ク:今、自分からパワーそのものになってみるっていうのはどうですか?
探:そっか、さっきは違ったのか・・?・・さっきは、パワーに使われてたんだな・・。力、パワー・・・。私は力・・。(目をつぶって感じる)
ク:当時の女の子の中に存在していた自分、パワーとして思い出してください。そして今、大人の女性の中にも、自分が存在していることに気づきます。
探:・・・・。(目をつぶって感じている)