オープンシート逐語録「ルールとパワー」2

「ルールとパワー」1の続き。探求者が、「ルール」という枠の中に自分をぎゅっと押し込めて、そこから出てこないようにしている、という流れから・・)

ク:(探求者の顔や顎のあたりを、指でそっと触れながら)
あなたの中の、力を入れてぎゅっとしている部分として、ルールにしがみついていることの良さも考えてみてください。私に言わなくてもいいので、ただ感じてみてください。体が、話すままに任せます・・。

探:(鼻をすすって、うつむく。しばらく沈黙)・・・ここ(ルール)から出ちゃいけない、っていう言葉が出てきた・・。

ク:その中にとどまっていることの良さは何でしょうか?

探:誰も傷つけないし、私も傷つかない・・・。(息を吐く)

ク:(探求者として)私はそこにしがみついて、ルールの枠の中にいる。

探:いや、(外から自分を)抑えつけてる。私が(ルールの外に)出てこないように・・・。(両手で何度も抑えつける動き)

ク:(抑えつける動きを真似しながら、自分の腕を差し出す)

探:私が出てこないように、抑えつけてる。(クリスの腕を押し始める)

ク:(探求者として)出てこないで。

探:出てこないで・・。出てこないで・・。(さらに強く押す)

ク:あなたは誰かを傷つけるかもしれない。

探:(押しながら)このままだと傷つけちゃうから・・。そのまま出てきちゃだめ・・!そのまま出てきちゃだめ・・・!!(涙ぐむ)

ク:もう1回言って。(さらに側に寄り、背中まで差し出す)

探:このままじゃダメ・・!(クリスの背中まで押し始める)

ク:押している相手にもっと言ってください。

探:あなたは危ないから・・!!あなたは危ないから出てきちゃダメ!!!(体を乗り出し、後ろにあった録音機を倒す)ごめんなさい・・・。(涙ぐむ)ほら・・あたし危ない・・・。

ク:(探求者として)私は危ない。

探:(泣きながら)私、危ないから出ちゃダメ・・。このまま出たら危ないから・・!!!

ク:(探求者として)このまま出てきたら、私は危ない。(探求者に)自分も傷つくんですか?

探:傷つく・・。(少し落ち着いて、目をつぶる)自分のことが、もっと嫌いになる・・。ここ(枠の中)に入ってたら、私は自分を好きでいれる。この中に入ってる自分は安全だし、見た目もいいし・・。

ク:この枠から出ると、あまり見た目が良くないんですね?

探:うん・・。(俯いて、押すのをやめる)

ク:(体制を変えて、探求者の方を向く)自分が危険だっていうのは、どういう風に知ったんですか?

探:・・・。(ティッシュで鼻をかむ)いっぱい泣かした。人を・・。泣かした・・。(下を向いて、思い出すように)

ク:何人?

探:(笑)ちっちゃい頃、特に・・。思ったことをそのまま言って・・。

ク:どういう風に表現したんですか?

探:(笑)・・・。デブとか・・(下を向いて、うなだれる)

ク:そういうことを言ったってことですか?

探:うん・・言ってえ・・!

ク:「言ってえ!」(笑)

探:(笑)男の子に言って・・。

ク:内側ではその時、何を感じてましたか?どんなことを感じて、それを外に出していたんでしょうか?

探:その時は、特に何も・・・。でも今は・・。(胸をさする)

ク:ちょっと、前に戻っていいですか?

探:(頷く)

ク:さっき「言ってぇ!」と言った時みたいに、「デブ!」と言った・・。

探:ううん。(首を振る)

ク:どういう風に言ったんですか?男の子に・・。どんなエネルギーだったんですか?

探:・・その後のことが印象に強すぎて・・。(目をつぶって、思い出すように)うーん・・・なんかそれは、からかうような、気持ちだった・・・。

ク:その時の女の子を感じてみてください。自分の中にいる、その時の女の子を感じて、何を感じてましたか?何が起きてましたか?

探:・・・・。(目をつぶって、思い出している)

ク:今、唇をかんでいます。

探:ちょっと、ここ(上半身)に力を感じています。

ク:ルールの箱に自分を入れる前の、女の子の時を感じてみます。

探:熱・・。

ク:内側で、熱を感じる。力を感じる。

3に続く

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