(探求者が、前を向いて座椅子に座る。
クリスは隣にいる探求者の方を向いて座り、後ろに通訳が座っている)
探求者(以下探):はあ〜・・。(息を吐いて、目をつぶる。少し笑う)
クリス(以下ク):ふう〜・・。(探求者と同じように息を吐く)
探:なんか不思議・・この席にきてやっと、息が吸いやすくなった・・。(クリスを見て笑い、また目をつぶる)
ク:(探求者を見ながら)今の、楽な感じに従います。
探:はあ〜・・。(周りの空気を体の中にいれるように、両手を空中で回して、何度も呼吸)
ク:(見ているメンバーに)みんなもこの動きを真似することができます。(同じように動く)
探:(さらに動きが大きくなる)空気とか、空間を感じています。Air 〜!(空気を手で取り込むように)
ク:(笑って)目も、見開いていますね。どれくらいの空気か感じてみてください。
探:首から上が、水面から顔を出したみたい。(水から顔を出す動き)
ク:息を吸いに水面に上がってきた感じですね。(動きを真似る)舌も、動いてますね。
探:うん・・・。首から下の、重さを感じています・・。
ク:重さ・・。
探:首から下は沈んでいくような感じがする・・。なんかそれは「もういいや」って、力が抜けていく感じでもある。沈んでく感じも、気持ちいい・・。
ク:気持ち良く、沈んでいく・・。力が抜けている。
探:深海のイメージが下に広がってる・・。(足元を手で示す)そう言って、ちょっと前のオープンシートで、浅い海にいたことを思い出しています。(涙ぐむ)今はすごい、深海に沈んでいく感じ・・。
ク:体が、深く沈んでいく感覚を感じてみてください。周りにある水の感じも・・。
探:(脱力して椅子にもたれかかる)はあ〜・・。なんか、もう砂・・。砂にここ(下半身)は沈んでいるような気もする・・。
ク:(頷きながら)水の深いところにきて、砂に入っている。
探:(頭の上を指差しながら)この辺に、今日持ってきたかったテーマが、ちょっとくるくるしてる。
ク:まず、それが何か言ってみますか?
探:(くるくると指差しながら)ルールについて・・
ク:(同じところを指差して)こんにちは、ルールさん・・(笑)
探:(笑)なんか今、下から見て言ってるのが面白い感じがする。さっきまで、あの枠の中にいたのかも・・。こういう四角い、木の枠みたいな。(手で形を示しながら)
ク:今はルールの下、ルールより深いところにいますね・・ルールの奥。(指差して)ルールがそこにあって、それよりもっと深いところがある、というのを感じてみてください。
探:うん・・。もっと広いし、深い・・。はあ〜・・。もうなんか、どうでもいいっていうか・・。そこから抜け落ちたような・・諦めたような・・。(笑)
ク:何を諦めたんでしょうか?
探:あそこ(枠)に力を入れて、しがみついてること?(両手でしがみつくジェスチャー)
ク:それを、ルールに言ってもらえますか?
探:(指差しながら、ルールに)私はさっきまで、あなたの中で、あなたにしがみつこうとしてました。・・あなたから私が、出てしまわないように・・・。もう、出てる・・・。(笑)
ク:(探求者として、ルールに)あなたはまだそこにいて、私から見ることができます。
探:(ルールに)さっきまで、あなたが私を締め付けてくるようにも感じてました。(両手で頭を締め付ける動き)
ク:今2つのことがあって、まず、あなた(ルール)に自分が締め付けられるような感じがしていた。そして自分の方が、あなた(ルール)を締め付けてもいた。どちらも締め付ける動きですが、違う場所からになります。
探:うん。枠の外側から押している自分っていうのは、わかる・・。(両手で締め付ける動き)
ク:自分が、どうやってルールを締め付けることができるか、にも気づきます。(締め付ける動き)それ自体も何か目的があったり、良いことがあったかもしれません。
探:(天井の枠を指差して)すごい、ちょうどあの四角、そんな感じ・・。(笑)
ク:(見上げて笑う)
探:(目をつぶって)歯に、まだ力が少し残ってる・・。
ク:歯の感じにも、時間をとります。それに、歯が気づく時間も与えてあげます。
探:・・・・。(目を閉じて、しばらく歯をくいしばる)
ク:指も、いま動いています。
探:う〜ん・・・。(目を閉じたまま、指を動かし、さらに食いしばる)
ク:(探求者として)私はこういう風に、締め付ける。私はこういう風に、しがみつくことができる。
探:(指を持ち上げて、動かす)私は、すごい力がある・・。(頷く)すーーごい力がある・・。(笑)
ク:(探求者のそばによって、腕を差し出す)では、枠にしがみつくような感じを、私の腕にやってみてください。
探:(起き上がって、クリスの腕を握り始める)どちらかと言うと、外側から押している感じ・・。(何度も腕を握る。だんだん強くなる)これ、痛いよね?(笑って押すのを弱める)
ク:痛かったら言うから大丈夫ですよ。今は気持ちいいです。無料のボディワークを受けているみたい。(笑)
探:(笑)今は、自分のルールがよぎったんだなと思った。誰かを傷つけちゃいけないっていう・・。
(外から、お昼の音楽が鳴り出す)
ク:(音楽を聞いて)そして今、妖精がやってきました・・。(以前も、同じ音楽から妖精が踊る様子を連想)(音楽に)あなたは、何のルール?(笑)
探:昼ごはんのルール。(笑)
ク:(笑)妖精が歌うと、私たちは食べるんですね・・。
探:そう・・。(笑って脱力し、椅子にもたれかかる。目をつぶって少し涙ぐむ)