ドリームワーク(夢のワーク)において、夢はそこからなんでも取り出すことができます。そして、それを目覚めている世界に持ってくることが重要なのです。
例えばシャワーを浴びている夢をみたら、実際にシャワーを浴びながら、その夢をみたことを意識してみることができます。
最近私がみた大きな夢には、大きな黄色いヘビが出てきました。とっても大きかった…本当に大きかったです…。でもそこで外に出てヘビを探しに行くわけではありません。実際にそんなに大きなヘビがいるわけではないと思います。でも、夢の中に出てきたそういうイメージと関わるために、粘土を使ったり、ロープがあったら実際の長さに切って部屋においてみて、1日それと関わってみるということもできたと思います。もしくはGoogleで検索して、実際にいる黄色いヘビがどんなものなのかを見てみたり、絵で描いてみることも出来たかもしれません。
これは正確にいえばゲシュタルトの伝統的なやり方ではないですが、ゲシュタルトの元々の考えはそれと「コンタクトしてみる、触れてみる」というものです。思考の中にあったものを、五感で探求できるものにしていくということです。さらにはそれに実際になってみて、体全体でそれを感じてみるということもあります。
特に私は40数年間ゲシュタルトのワークをやってきて、純粋なものに少しずつ足しながら、自分の中にあったイメージを実際に触れられるものにしてみる、というやり方がドリームワークでとても役に立つ重要なやり方だと感じています。つまり「自分の中にあったものを外に出して、リフレクト、触れられるようにしていく」ということです。もちろん、座布団のうえに置くこともできます。
これをやると自分たちが作り出したものが時間を超えて、「場所・スペース」を持つことができます。
でもそれは1回のセッションで出来ることではありません。1日とか、1週間とかかけることができます。例えば私の娘はひとつの夢を1年かけて何度も何度もワークしました。そうするとそのイメージがどんどん生き生きしてくるんです。そうして実際にそのイメージとそっくりのものが現実で見つかった、ということもあります。
なぜかというと、夢に出てきているものは私たちの一部であり、今それを統合しようとしている段階で出て来ているからです。多くの場合、そこで私たちが関わってこなかったエネルギーが出て来ています。もしくは、もっと関わってほしいというものかもしれません。
ークリスティン・プライス(2018年2月 第3回スタディーグループ 1日目より)