ゲシュタルト・アウェアネス・プラクティス(GAP)は、ゲシュタルト療法に仏教の実践やボディ・ワークを統合して生み出された「気づきのプラクティス」です。
「いま、何に気づいていますか?」
呼吸、からだの感覚、五感でとらえていること、思考など、「今・ここ」で自分に起きていることに気づきを向けます。さらに、気づいている対象・内容だけではなく、それらを「どのように気づいているのか?」ということを重視します。そして、「今・ここ」で自分が気づいていることに、じっくりと「時間」と「空間(スペース)」を与え、心と身体で十分に経験します。もし、「問題・困難・苦痛」に気づいたら、いつもよりほんの少しだけでも長い時間とほんの少しだけでも広い空間を与えて、「それと共にいる」ことを学んでいきます。
気づき、選択、信頼
このワークはセラピーではなくプラクティス(実践)であり、何かを「治療する」ことを意図していません。たとえ何が出てきても、すぐに、それを変えたり直したりするのではなく、まずは「時間」と「空間(スペース)」を与え、それと共にいる力を養っていきます。そして、それと共にいる「今・ここでの、自分のあるがまま」に気づきを向け、体験し続けます。何が起きるのか、どのようになるのか、誰にもわかりませんが、「一瞬一瞬起きる気づきのプロセス」を信頼します。その結果、自分の真の欲求や感情に気づき、新しい選択肢が広がることもあります。
人生の波に乗る
GAPでは、他者との関係(interpersonal)よりも、自分自身との関係(intrapersonal)、自分の内側で起きていることに焦点を当てていきます。私たちの人生にはいくつもの波が繰り返し押し寄せてきます。その波の大きさや小ささ、荒れているのか凪いでいるのかということよりも、GAPでは「自分がその波をどのように体験し、その波とどのようにつきあいたいのか」という自分の内側に気づきを向けていきます。GAPのプラクティスは「自分にとって何が真実なのか」を知ったり、自分をサポートする質を育むことに役立ち、「人生の波に乗る」ツールとなります。
今回のプログラムには理論と体験が含まれており、GAPの基礎を体系的に学ぶことができる貴重な2日間です。
初めての方もご参加いただけ、お知り合いの方とご参加の場合は割引がございます。また今後の「ドリームワーク」などの参加資格を満たすことができます。※このプログラムは、アメリカでセラピストや看護師のライセンス維持のためのCEU正式単位として認められています。
GAP基礎 2日間「気づきの本質に触れる」
今は、1年の中でもいわゆる夜の時間に移りかわる時期になります。
秋を清々しく爽やかだと感じるという人もいるかもしれませんし、内面にある暗闇をますます感じるという人もいるかもしれません。どのような反応が起きるとしても、今は自分自身の中心に戻り、内側と外側のサポートと繋がり、人間という存在である自分にとって何が本当に大切なのかを思い出す、そのようなプラクティスを意識的に行うのに良い時期です。
それこそ、私たちがゲシュタルト・アウェアネス・プラクティス(GAP)で、「自分の席に座る」と呼んでいるプラクティスなのです。それは毎回のセッションや話し合いなど、どんな瞬間でもはじめに行う重要なエクササイズです。
一度立ち止まり、新しい気づきに触れることで、「私は一人ぼっちで、何のサポートもない」という幻想を打ち破り、もう一度、繋がっているという感覚を新たにし、今ここにいる能力を高めることができます。
ベン・フランクリンは「この世の中で、確実だと言われることは何一つない。死と税以外には。」と言いました。GAPのプログラムはまさしく、私たちにとって不確実なこと、変化を探究する機会を含んでいます。
上記の2つ以外にも、GAPのプログラムでは、確かだと言えることがあります。それは、今ここに根差して気づき、好奇心とオープンさを持って一瞬一瞬に出会う、その土台になるということです。あらゆる変化の真っ只中でも、私たちがしっかりと地に足をつけているためのサポートになります。その実践の場に、ぜひご参加ください。
愛を込めて
クリス&シャロン
【日時】2023年 10月21日(土) – 10月22日(日) 9:00-16:00 ※1日目のみの参加も可能です
【講師】シャロン・テリー、丸山智恵子
【参加資格】どなたでもご参加頂けます
【最小催行人数】8名
【参加方法】Zoom
【内容】※流れによって変更する可能性があります
・エッセンシャル・プラクティス(自分の席に座る、ベーシック・プラクティス(呼吸のプラクティス)、気づきのコンティニュアム)
・気づきの3つの領域
・視点を変える
・コンタクト(ふれる、出会う)、エントリー(入る・なる)、エクスプレス(表現する)
・GAPの基礎的な理論に関するレクチャー
・ペアワークやディスカッション など
【こんな方へ】
・医療、看護、介護、心理、教育、カウンセラー、セラピスト、ボディワーカーなど対人援助職の方
・日常のコミュニケーションや人間関係の質を高めたい、対人援助職でお仕事に生かしたい
・GAPが初めてで体験してみたい
・何度かGAPを体験し、心理や身体に関することも学んでいるが、さらに理解を深めたい
・家族や身近な人間関係において葛藤を抱えている
・自分の感情(不安や焦りなど)でいっぱいになることが多く、対処できるようになりたい
・セルフケアのためにじっくり自分と共にいる時間をとりたい
【参加費】
・9/30(土)まで早割 / スタディグループ(SG)・スタディーアブロード(SA)卒業生:36,000円(税込)
・通常: 40,000円(税込)
・8月ワンデー+10月基礎 連続参加割引:35,000円(税込)※個別申込が必要です
・フレンズ割引:初めての方とご参加でお二人とも 33,000円(税込)
・1日目のみ:20,000円(税込)
※経済的に難しい方は分割なども可能ですので、ご相談ください
>>>お申し込みはこちら
ご紹介用フライヤー(ダウンロードも可能です)
シャロン・テリー Sharon Terry
GAPプラクティショナー。アメリカ・カリフォルニア在住。
ある世界的財団による社会起業家のためのウェルビーイングプログラムで、ゲシュタルト・アウェアネス・プラクティス(GAP)講師を務めていたクリスティン・プライスと出会う。そのワークによる変容体験の後、GAPプラクティショナーとなる。現在はコファシリテーターとしてクリスと共にリードしたり、GAP入門クラスをアメリカ東海岸やオンラインで提供している。また、希少疾患の子を2人持つ母として「患者第一の研究」を決意し多くの病気に挑む。
遺伝子を専門とする生物医学の研究者と患者が協力する仕組みを作り、医療への提言、世界中の患者支援を行うまでになった。企業や大学、NPOなどにおいて、研究とGAPを統合し、今ここにいること、プロセスを信頼することを伝えている。
シャロン・テリーについて.. クリスティン・プライスより
親愛なる友人、そしてGAPスチューデントの皆様へ
皆さんが、健康で、幸せで、深い呼吸をしていることを願いながら、この手紙を書いています。一人一人のことをよく思い出し考えると、私の顔には大きな笑顔がこぼれ、心の中には柔らかい気持ちが湧いてきます。
今年の春に私たちが揃って来日した時、シャロン・テリーに直接会っていただいた方たちもいますね。また過去3年の中でオンラインでシャロンとワークをした方もいますし、来日中に対面で体験できた方もいました。
今月から、シャロンと智恵子が、GAPのワークショップを新たに提供していきます。さらに年一回シャロンが来日して対面ワークの開催も可能になります。私の願いは、皆さんが、そうしたGAPのプログラムに集まり、自分のプラクティスを新鮮に更新し続け、自分自身に滋養を与え、オープンな気づきの中でお互いをサポートし続けてくれることです。それこそが、自分の体験を探求し、自分自身の中に、そして人生において、より「今にいる」ことができるとても良い方法なのです。
シャロンは、素晴らしいGAPのガイドです。私(クリス)とシャロンは、ここ5-6年もの間、集中的にGAPのティーチャー(リーダー)としてプログラムを一緒に行ってきました。その経験からも、シャロンがGAPの在り方や実践方法で、今ここにいながら、一人ひとりをリフレクターとして映し出しサポートできる力があることに、私は完全なる自信と信頼を持っています。そのような能力と同じくらい重要なことは、シャロン自身が、このGAPという探求の道に対する愛を持ち続けていること、またこのアプローチを自分自身の日々の生活の中で、私生活においても仕事においても、つねに統合していることです。シャロンが、やさしさと好奇心と安定性、そしてユーモアのセンス(!)をもって、一瞬一瞬にいられる力を持っていること、それが何よりも必要不可欠なのです。さらに、シャロンには、GAPの理論と構造を明確に把握し深く理解した上で説明できる能力があります。それによって、私は、シャロンとワークを共にリードする時のパートナーシップについて深く満足しており、そのような彼女の力は皆さんにとってもギフトとなっています。
シャロンが、とても大切な日本のGAPコミュニティの皆さんに、今後もプログラムを提供してくれることに、私はとても感謝しています。皆さん一人ひとりが、シャロンのスキルと存在そのものから、役立つ何かを受け取る機会を活かしていただけることを心から願っています。
>>>続きはこちら
【このプログラムについて】
・このワークは問題解決やセラピー的な効果を意図するものではありません。
・誰も先生でも患者でもなく、すべての人が共に学び、共に実践するという姿勢でご参加ください。
・講師も参加者同士においても、分析や解釈や評価、アドバイスなどをしません。互いに気づき、探求、発見、成長をサポートしあっていきます。
【ゲシュタルト療法とGAPの違い】
ゲシュタルト・アウェアネス・プラクティス(GAP)は、「ゲシュタルト療法」の創始者 フリッツ・パールズの弟子であったディック・プライスが、ゲシュタルト療法に「仏教やボディワーク」を統合し、クリスティン・プライスと共に発展させてきたワークです。
ゲシュタルト療法とGAPの違いとして、「GAPはセラピーではなく、プラクティス(実践を深めること)」と言われているように、
ゲシュタルト療法はセラピー(治療的)モデルであり、セラピストが専門家となり、クライエントの治療を目的としてセッションをリードするのに対し、
GAPは教育的モデル(コミュニティモデル)であり、グループの全員をクライエントではなく、講師も含めて平等に学びあう生徒だと捉えます。そして、それぞれが自分自身の専門家となり、今ここでの気づきを探求していきます。
ペアワークをする時も、そこに患者と医者(生徒と先生、クライエントとカウンセラー)というような医学的モデル(教える人―教えられる人)はありません。「あなたはこうである」と決めつけたり、分析や解釈を行わずに、あくまでも「あなたが、あなた自身についての専門家です」
「あなたが、発見する人その人です」
「あなたにとって、何が真実なのか教えて下さい」というスタンスを大切にしています。
詳細はこちら「GAPとは?」
<参加者の声>
・やさしくする、強制しない、そうすると自由を感じる。その中での探求は安心を持って、自分の奥深くへと入っていく。そしてそれは、自己信頼への確信となっていく。
・スローダウンすると、丁寧な行動になり、選択肢が生まれること。自分の思考のクセに気付けば、スローにしたり巻き戻して、選択し直すこともできること。
・自分の思考や、体感、五感までも、いかに思い込みの色がついてみていたかに気づいて圧倒されそうな気分だけれど、一人で抱えていたこれを、練習するツールを知れたこと、また一緒にやっている仲間がいること、が何よりのサポート。
・向き合うことが困難な対象や耐えられない感情を、なんとかして無くそうとしていた自分に気づいた。そういったものとどのような関係を結ぶのか・・一緒に遊ぶのか、従うのか、私がリードするのか、そして、ただ一緒にいるのか・・いくつもの方法があるのだということ、必ずしもそれらを消したり変えたりする必要はないということが、お腹の底に落ちる感覚でわかった。そして、胸のあたりが軽くなってホッとした。
【お問い合わせ】ws-reg@opensense.jp まで
※参加申し込みは上記のフォームよりお願いします
ご質問の際は、お名前(ふりがな)、電話番号をご記入のうえお送りください
キャンセルポリシーについて
参加費のキャンセル料金は、原則として下記の規定に応じて発生致します。
2週間前~8日前 30%
1週間前~2日前 50%
前日 80%
当日 100%