グリーフと愛は、コインの表と裏

質問:亡くなった人や両親の事を考えると、その人と生きているときにしっかり出会えなかったことが、悲しみとして残っていることに気がつきます。

クリス:GAPの座布団をおいて、相手に直接話しかけるワークであれば、出会いたかった人といくらでも会話をすることができます。
「生きている間にこういう話ができなくて本当に悲しい」というのがほとんどになるかもしれませんが、それをいかに悲しく思っているかを伝えることを飛ばさないでください。もしかしたら、それが本当のコンタクトかもしれません。

時にはグリーフは後悔が伴います。それがまさしくここでの出会いかもしれません。「自分はこんなに後悔をしている」ということを直接伝えるのが、一番大事かもしれないのです。

あらかじめ言っておくと、グリーフには怒りもあります。私が実際にそうだったのですが、相手が死んだということに対してものすごく怒りが出てきたんです。また、他の形の別離を体験したときに怒りが出てきたこともあります。

感情と言うのは、1回に1つではないのです。グリーフ、怒り、喜びとか愛とか悲しみとか、いろんなものがあります。だから1つのものに限定しないでください。

ただ、いくつ出てきたとしても、ひとつずつ、それぞれとしっかり共にいます。例え1分だけだったとしても、ひとつずつ向かい合います。1分は悲しみ、次の1分は怒りだけ、そうなってもかまいません。そうでないと、ただのどろどろしたものになってしまいます。怒りが出たらすぐ水をかけて、また怒りが出て・・という風に、何も満足感が得られません。

もう1つ言っておくと、グリーフと愛は、1つのコインの表と裏です。
私がグリーフに向き合うのを大事にしているのは、グリーフを止めてしまうと、愛や誰かを大切に思う気持ちも感じれなくなるからです。今言ったことが、みなさんに勇気を与えることになればいいなと思います。

ですが、どれくらい感じるか、どれくらいの期間感じるか?というのも、それぞれです。もし自分が感じている大きなグリーフを誰かが耐えられないといったとしても、それはその人の感じ方なのです。自分が決めればいいのです。

ークリスティン・プライス(3/20 GAPオンラインワンデー「喪失とグリーフ」より)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です