グリーフは、来ては去る 潮の流れのよう

喪失やグリーフが起きるとき、どうしていいかわからない、という状態にほとんどすべての人がなります。そして不安になります。

そういう時は自分をオープンにしていられなくて、閉じてしまいます。なので、喪失やグリーフに取り組む必要があります。

確かにかつてと同じではない、変化してしまった。だとしたら、今可能なことは何か?という可能性に目を向けることが大事になります。それは理性だけに目を向けるのではなく、もっと全体、全身としての取り組みになります。「失ったことに対してどうしていいかわからない」それ自体に取り組んでいく必要があるのです。

多くの場合、それは空っぽな感覚があります。かつては存在していたものがいなくなった。その最初のステップは失ったこと、喪失そのものを感じる時間が必要です。それを感じると、何があがってくるのか?を信頼します。

その後に必要なのが、すぐに対策を練ってしまうのではなく、「自分の人生の手触りが、何かしら変わった」前とは違う、新しいことは何か?に目を向けていく、そういう時間です。

英語では「Heart Broken」という言葉を使いますし、ハートが真ん中で割れている絵もありますが、恋愛だけでなく、もっと大きい意味で、文字通り胸にそういう感覚が感じられるかもしれません。

喪失との関わりは、卵にも例えられます。卵から鶏が生まれるには、卵を割らなければ生まれてこれない。けれど殻を壊したら何があるかは、中からは見えない、それが困難な点です。なので、中からは喪失が続く感じがしてしまいます。その時に生まれてくる問いは、ここで「喪失以外に何があるだろうか?」ということです。

グリーフの特徴として、時間がかかるという事があります。グリーフは時間がかかるし、その価値がある。もし過去にその時間を取ることを飛ばしてしまったとしたら、今この時間を取ることができます。今ここでそれを感じることができたら、そこに時間と空間を取ることが出来るということを覚えておいてください。グリーフはカレンダーや時計とは合わないのです。

海の中の潮のようなもので、来てはまた去っていきます。海の潮の流れを止めたらどうなるかわかりますか?私たちはただ潮の流れと共にいる、ということが出来るのです。そしてそればかりにもならず、時には一旦停止する、ということも大事です。

ークリスティン・プライス(3/20 GAPオンラインワンデーより)

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